2010年01月16日

オートグラフ一色

ここのところ、しばらく日記をさぼっていました。
去年から一番のプレッシャーだった案件、オートグラフ1分の1に取りかかっていたからです。このお仕事は、『例の3人の悪巧み』(2008年12月4日の日記)から考えるとかれこれ1年前からだったのです。その時は具体的なお話は無くて、いつかね〜作りたいね〜と話をしていたのを私が、おもしろくて写真に撮りました。

それから、去年の夏に具体的にお客様のご依頼が有り、3人3様にそれぞれの思いとプレッシャーを抱えてここまで来ました。

俊一さんは、ことオートグラフの製作に関しては、他の仕事を途中で挟まないで取り組みたいという事だったので、他の仕事との調整も結構大変でした。部材の調達等は結構早めにすませました。普段は建築がらみ等もあり、現場へ行く事も有るので、納期が1月18日という事も有り、年内早めに他の仕事を済ませてから、取りかかりました。(特に年末と年始は他の取引先から電話等無いので集中しやすいですし・・・。)

勿論、それまでに頭の中、そして図面上での、作業行程の確認など、何度も繰り返していました。イメージトレーニングってこと?スポーツとか演劇もそうですが、やる事を把握するまでが時間がかかる・・・らしく、夜遅くまで、本を読んだりしていました。それも、図面だけでなく、タンノイの歴史とかを読んでいました。図面も1つでなく、いくつか比較して、どこが、見落としている点が無いかとか、そうとう慎重になっていて、ちょっと鬱なくらい。自分のキャド図面を書き上げるのも大変でした。できるかな〜。できるかな〜。と不安な気持ちをいうので、大丈夫、今までもできたじゃん!といつものように励まして・・・何ヶ月かそんな調子でしたが、いよいよ本番に。

始まったら、もう、面会謝絶だぞ〜!!

ot12.jpg

まずは部品をカットしていきます。

ot9.jpg

少しづつ組み立てるも、図面を確認しながら・・・。

よければ、クランプで締めて行きます。

ot10.jpg


とにかく、きちんと、複雑な部品の角度がぴったりと行く様に気をつけます。

ot8.jpg




ot17.jpg

ユニットの取り付けを確認しました。





そして、後ろの三角部分をしっかりきれいに接着するために、工夫してクランプしました。

ot3.jpg

こういうコーナー部分がきれいに仕上がらないと、ショックでがっくりきています。
(こういう時は近寄らない様にしないと矛先がこっちへ・・・)
うまく仕上がった時は、狂喜乱舞しています。(感情の表現が解りやすい。)

ot7.jpg

コーナーのところを手でさわって確認します。家具も同じですがコーナーが難関なのです。
ot5.jpg

だんだん形が見えて来ました。
そして、肝心のホーン部分です。一発で(彼の弁です)
とてもきれいに仕上がったので、木持ちいい〜を連発!!!
ot18.jpg

ネットもきれいにできました。
ot19.jpg

ここへ来て少しほっとして、台輪の部分へ。
s-2.jpg

ポンも見守っているよ。

pon.jpg

実は監督とは名ばかりで大体は、寝てます。(でも、ピリピリムードが癒されます。)

これで、いよいよ塗装に入ります。
ビニールでは無く、本物の、しかも厚突きの突き板を使うという事は、有る意味板の状態が均一でないので仕上げに手をかけないとだめです。塗装すると毛羽立つのでペーパーで削って再度塗装します。

塗装後の仕上がりの感じは、キット屋さんのブログでご覧下さい。

おまけ
ot15.jpg

夜遅くまで工場の仕事につきあってくれた日のポン。帰って来るなり、ベッドへ〜。


posted by keiko at 18:48| Comment(0) | TrackBack(0) | スピーカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月13日

スピーカーの魅力。人の魅力。

昨日は楽しみにしていた『第15回真空管オーディオフェア』のへ出かけました。朝6時に家を出ましたが東京まで道路もすいすいで9時には開場へ到着しました。

サンバレーさんから販売されている(私達の工房で作らせていただいている)MIDや樽シグネーチャーの音が聞きたくて出かけたのですが、会場に着くと、大橋さんやスタッフの方達が機器のチェックに余念がありません。
jyunbi.jpg
MIDもそれから新作の樽シグネーチャーも並んでいて感激でした。

3nin.jpg

3人で話しているところは・・・楽しそうですね。

俊一さんも急遽正規のデモの時間の始まる前に少しだけスピーカー作りの苦労話等させていただきました。
hanasi.jpg

箱の設計は、大橋さんや村瀬さんからの指示で作らせていただいているのですが、木工職人として木の特性が解ってることがあるので、時々意見を聞いてもらったりしながら製作しています。デザインのことも、これは3人とも得意?らしく、最終的なOKは勿論大橋さんですが、村瀬さんと何度も話し合ったりして一緒に作っている感じで作らせてもらっています。それで樽シグネーチェアーのお披露目ということでお客様の反応が気になりました。

wins.jpg

しかし、勿論一番はその音〜。
そして樽シグネーチェアーのデモの本番が始まりました。緊張が走ります。
村瀬さんの選曲で時間いっぱい、いろいろなタイプの曲がかけられました。
私の印象は、本当にきれいなまじめなバランスの取れた音・・・という感じでした。
低音も結構出てました。
MIDのような艶っぽさやランドセルのようなファンキーな感じは持っていないかもしれませんが、有る意味無垢のお嫁さんみたい。これからもらわれた所で、きちんとその家になじんでくれそうなやさしい感じがしました。

ほっとしました。

それから、工房のスピーカーを他の会社ではなくサンバレーさんに納めさせてもらって良かったって思いました。
というのも、一人のお客として、サンバレーさんの会場はとても居心地が良かったです。
スタッフの多さ、デモ中ずっと、きちんと立っての接客。
音への気配り。
調節された心地よい音量。

販売する商品への思いやりを感じました。大切にされると、きっといい音を出すんだと思うんです。スピーカーだって。人だって。少なくとも持っている力を出すためには、他の人の力を借りなければ・・・。

なんだか今日は熱くなってしまいました。ご飯も食べないで1日3回のデモを一生懸命果たしていた大橋さんや村瀬さんに感動したからですね。

ところで、これは前の日友人のバーで飲む俊一さんです。
kabe.jpg
明日早いんだから10時までだよ!とくぎをさしたのですが、結局2日酔いで東京行きは私の運転だったんですよ。
やれやれ。
でも、たまにはは楽しむ側に廻って、音を満喫できてよかったね。

スピーカー製作のページはこちらです。→http://derakoubou.com/speaker/
posted by keiko at 16:26| Comment(0) | TrackBack(0) | スピーカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月20日

大春五郎さんのスピーカー

金曜日の朝3時に起きて、家を4時に出発しました。
大春五郎さんのスピーカーシステムを聞くためです。

大春五郎さんは知る人ぞ知る極めてこだわり抜いたスピーカーを作られた方です。
亡くなられてから3年ということですが、そのスピーカーの音に魅せられた方達が大春五郎研究会という集まりを作って、その音を継承したいと尽力しておられます。

私は、正直音楽についての見識も少なく、スピーカーの音も、いろいろ有って良いのかなと思っている程度ですが、大春五郎さんのスピーカーシステムを何セットかお持ちの石川雅子先生(ピアニスト)からいろいろな事情でスピーカーシステム1式をお預かりすることになりました。

それに先立ち、わざわざ安曇野の我が家まで訪ねて下さった石川先生。また、ぜひ音を聞いてから、あずかるかどうか決めて欲しいと言う大春五郎研究会の方々や石川先生の意向で、今度は私達が東京へ、そのスピーカーを聞きに行くことになったのです。

7時半頃東京へ着き、9時の約束に間に合う様に朝食を取って、石川先生の教室へ。
school.jpg

東京の西葛西というところです。
ウイーンで7年も暮らしていたということや、音楽についてのお話をお聞きしたり、そして何よりピアノの演奏をお聴きして、石川先生の愛情深さや繊細さを感じました。
isikawasensei.jpg

教室に有る3台のピアノの音は皆違うんですよ。
当たり前のことかもしれませんが、スピーカーも同じで、弾く人(音源)が同じでも楽器によって、全然音が違うのには驚きます。
生のピアノだったので、感激もひとしおでした。

その中でもこのブルトナーのアップライトは清楚な、優しいピアノ。

それから、ご自宅のベーゼンドルファーのグランドピアノの演奏では、俊一さんも私も同じく、大人の女性のような艶っポイ音色だと感動しました。

record.jpg

そして、大春五郎研究会の加藤さんも来て下さいました。
katousan.jpg

大春五郎さんのスピーカーに出会われてからのことを楽しそうに語られる加藤さん。
katousanto.jpg

20歳近く年が離れているのに、加藤さんが昔使っておられたスピーカーを俊一さんが中学の時拾って来て使っていたことを思い出して話すとお互いに話が弾んでいました。
加藤さんはしかし、大春五郎さんのスピーカーに出会ってからは他のスピーカーは聴かなくなってしまったそうです。

大春五郎さんのスピーカーシステムに対する思い。でも都会ではせまくてなかなかあずかるにふさわしい所が無いということで、今回安曇野の我が家に来ることになったスピーカーシステムですが、一部持ち帰りました。


ooharu2.jpg

レコードプレーヤーや、貴重なレコード類もおあずかりすることになっていますが、とりあえず一部を繋いで聴いている所です。

スピーカーはどんな名機でも、オールマイティーではなくて、聴くソースによって得意不得意が有るのだろうと思います。
音に対してそんなに自信は無い私ですが、大春五郎さんの作のスピーカーは箱なりを極力抑えているということで、箱をならすタイプのスピーカーとは考え方が違うそうです。
私は音像がきれいで、とても自然に力を入れずに聴ける音だと思いました。

2年程前ウインズの村瀬さんと知り合い、ウインズさんを通してサンバレーの大橋さんからの依頼でMIDなどを作らせていただき、徐々にスピーカーの世界を垣間みる様になりましたが、今度はそれを知っている友人から紹介が会って、熱烈なフアンを持つ大春五郎さんのスピーカーと出会いました。でも、今日の俊一さんの話を聞いていると、俊一さんは子供の頃からスピーカーとか真空管とか、なにより音楽が好きだったんですね。

人との出会いは、不思議です。
大切にしなければと思います。
もしかしたら、これを機会に、ピアノを始めるかもしれませんよ。(本当?)


実はこの日は他にも楽しい出会いがあって、帰りは夜中になりましたが、それはまた次回に・・・。
posted by keiko at 15:01| Comment(7) | TrackBack(0) | スピーカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月16日

自作スピーカーを放出します。

突然ですが、オーディオを入れ替えることになりました。
大春五郎さんの(知る人ぞ知るセラミックスピーカーの制作者)遺品をお預かりすることになり、今までのシステムを入れ替えることになりました。
mae1.jpg

1年前に製作して気に入って聞いていたアルテック825スタイルの30cm版を手放すことにしました。興味の有る方は、http://derakoubou.com/index.php?自作スピーカー
をご覧下さい。

heya.jpg

音とびも良く、お値打ちだと思います。
かわいがって下さる方に。
posted by keiko at 15:23| Comment(0) | TrackBack(0) | スピーカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月14日

MIDがいよいよ出荷されます。

お盆休みは、工房はフル稼働です。受注から1ヶ月以上が経ち、皆さんに待っていただいているMIDの製作がたけなわだからです。
試作品で出された改良点を考慮しつつ、まず慎重に1セット製作し、それから、本格的に量産に入りました。
工場の様子です。
mid3.jpg
今回は以前からお手持ちのスピーカーをこの箱にセットすることを心待ちにしてくださっているお客様ばかりですし、スピーカを送っていただいてセットして音が出るかを確かめて・・・とウィンズさんも交えてまだまだ難関が待っています。

mid.jpg

責任という言葉が、頭をよぎります。
皆さんに喜んでいただくまで、御休みできないです。

出荷が一段落したら、1日だけ、庭で朝からシャンパンでも飲みたいね〜とは、俊一さんの昨日のセリフです。
posted by keiko at 10:52| Comment(0) | TrackBack(0) | スピーカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。